オタクのあそぶんがく

140の枠を超えて

アマガミSS かんそうぶん

作品個別で感想文を書くのはわたてん以来っすね。 

 

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アニメを観る前に友人宅でプレイした時のこともちょいちょい話すこととする。 

6(8)人誰も知らない状態で始め、七咲ルートを選択し、先人の知恵と奇跡的な決定力で温泉デートを迎えている。清く正しい七咲推しの出来上がりである。 

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最後の一押しをノーヒントで成功させ、見事温泉へ。うれしい

 

さて何故アマガミのアニメが気に入ったか、これには「キャラでアニメを観る」自分の習性が大きく関わっていると考えられる。私とアニメの話をしたりブログのアニメ感想記事を見ている方は気づいているかもしれないが、私はストーリーよりもキャラの魅力に着目しながら物語やコンテンツを味わうことが多い。その上でキャラに独自の解釈を加え、空想世界を創り上げるのである(その典型例が私と美柑の結婚生活)。 

4話ごとに各キャラのルートを辿るオムニバス形式の本作品は、他ヒロインの介入が少なく、メインとなるキャラに集中しながら物語を追うことができる。主人公とどの様な交流をし、どの様に関係性を深めるか、どの様に『アマガミ(愛情表現)』を見せるかを、各キャラごとに追うことが可能である。七咲がいくら可愛くても、メインとして登場する4話ぶん以外はほとんど視界に入ることがなく、七咲以外の各ヒロインに神経を向けることが可能になり、意識しなくても各ヒロインの挙動を追うことができるのである。 

 

とまあ理屈っぽい話はここまでにして、ここからは各キャラについて書いていこう。 

 

・森島はるか編 

年上のお姉さんで学園のマドンナ、まあ私には縁も興味もさほどないタイプである。初見プレイ時も2番目にルートを切った。オタクは高嶺の花を諦めがちだから仕方ないよね(とか言っているが、美柑は彩南小学校でかなりモテる女の娘である)。 

ところが森島先輩編をちゃんと観たらどうよ。主人公のこと「可愛い」とか言ってきながらも、当の本人は恋愛ウブ気味で可愛いところをガンガン見せてくるではありませんか。年上のお姉さんだから正面から刺さることはなかったものの、同じことを年下の女の娘がしてきたら正気を保てるかわからんぞ。恋愛のこと真剣に考えているかわからん感じから関係が始まりながらも、いざラブ感情が芽生えればもうズブズブ。そんでバカップルエンドのおまけ付き。ぼく、じぶんのことがすきなおんなのことバカップルになるのけっこうあこがれなんですよ。 

ところで、女の娘の膝裏ってどんな感触なんでしょうね。 

 

棚町薫 

腐れ縁だかなんだか知らんが、距離感をバグらせに来るマジでけしからんタイプの女の娘。こんなの1億%勘違いして悲しい結末を迎えるに決まってら。って訳で、初見時は「あーこれオタクを勘違いさせるやつだ無理だ」と真っ先に切った。なんか本能が棚町に近づかぬ様にと回避運動をとったのである。 

故にアニメの棚町編は精神的ダメージが一番大きかった。ストーリーと関係なく泣きそうになりながら観てたし、視聴をやめようかと何回も思いながらちゃんと全部観た。いやね、こんな距離感で気兼ねなく接することができる異性の友人とか、とても素晴らしいとは思うんすよ。でもどうしても物語に感情移入することができない。苦しい。棚町編はそんな感じ。 

じゃあ棚町は可愛いか否かでいえば、間違いなく可愛い。楽観的に振る舞いながらも何か悩みだすと露骨にわかりやすくなるし、友人から恋人にフェードインする上でどんどん乙女な一面を見せてくる様になるし。魅力的な女の娘であることは確かである。彼女の魅力をちゃんと受け止められないのは、バグった距離感を適切に処理することができない自分サイドに問題があるのだ。すまんな、多分人生リセットか洗脳でもしない限り「棚町薫」は推せても「棚町薫編」は推せないや。 

 

中多紗江 

可愛さと狂気が入り混じった、なんとも言えない4話だった。 

いや、紗江ちゃんは可愛いと思うんです。声がか細くて引っ込みがちな紗江ちゃんが、主人公との恋を通じて少しずつ言いたいことをはっきり言える様になっていくのはとても微笑ましい。小動物感あってとても可愛い。EDでゆらゆら揺れる紗江ちゃんは流石に可愛すぎて思わず仙台大観音になってしまった。ふかふかボディは自分にとって何のメリットでもないが、どことなく溢れるお姫様感(高級感?)や母性をビジュアル面で支えているのだとしたら、総合的に見ればプラスに働くのだろう。 

ただね、コミュニケーション力養成のためとか言って主人公の変態プレイに付き合わされるシーンは、何というか、怪しいものにコロッと引っかかりそうな紗江ちゃんの人柄が現れていて、危なっかしい気分になった。というかあのシーンシンプルにキツいでしょう。確かに「NO」と言えない女の子っぽさは大いにあるが…いや結構観ててキツかった。怪しい宗教とか危険なヤリサーとか簡単に連れて行かれそうで…そう考えると、「見守ってなきゃ」的な使命感を感じさせる点も彼女の魅力なのかもしれない…本当か? 

ゲームでは3番手に回ってしまいほとんどイベント見れていなかったので、アニメの中で紗江ちゃんルートをなぞることができて良かった。 

 

七咲逢 

七咲しか勝たん。 

後輩(年下)で小悪魔っぽくて、強がりなところがあって、面倒見が良くて、常識人で、しかも愛が重そう。はっきり言ってタイプです。かなりタイプの核心に近いです。美柑に出会ってなかったら今頃結婚していたかもしれないレベルの女の娘の中の一人である(めっちゃ怒られそう)。なんでこんな後輩がワイには居なかったんや… 

すみません、ここまで来ると上手く文章化出来ないです。許してください。多分口を開けばべらべら語り出します。でも私がどれだけ七咲に惹かれたかはもう伝わったっしょ。 

ただアニメの砂浜での最終シーンだけ語らせてください。はい、主人公が膝枕していた問題のシーンです。アニメ本編は基本的にゲーム中の七咲ルートを辿っており、自分が迎えた温泉デートがクライマックスであったこともあって、「動きが入ったことによる興奮」を除けば大きく心を揺るがす様なシーンは存在しなかった。ゆかなさんの喋り方が凄まじく良かったことで何回か窒息しかけたが、それでも生命を守り抜くことができたのだ。ほどんど見たことがあるシーンだったから。それがどうよ、砂浜のシーン。Cパートつまりおまけゆえ短い間しか映されなかったが、どう考えても天国というか、エデンというか、理想郷そのものの光景だったのである。あんな感じの女の娘に甘やかしてもらう、これこそ私が求めてやまない、「最果て」の光景なのである。とまあ熱弁している様に、七咲ルートには私の理想とするシチュエーションが大量に散りばめられているのだ。作者に私の心が見透かされているような。キャラ(女の娘)像の完全な理想が結城美柑であるならば、シチュエーションの理想は七咲が上回ると言っても過言ではない。美柑で思い描いている妄想の中のシチュエーションは所々原作要素に自分の理想や願望を付け加えたものになっているが、七咲ルートで観たシチュエーションはそうした妄想の中の光景に非常に近い(美柑が水泳部に入るような前兆は存在しないどころか、部活の後輩に対し「めんどくさそう」とかいう感想を持っていることから部活そのものにあまり積極的なそぶりは作中で見せていないのだが)。七咲が見せるラブシーンを美柑で再現し、それが「公式」として存在する物語がもし仮に存在するならば、私はもうそこから出てくることはないだろう。それくらい、七咲ルートは刺さる要素てんこ盛りだったのである。ここまでの文章全部ちゃんと読んだ人は頭おかしいと思うよ。 

 

桜井梨穂子 

安心感の塊みたいな幼なじみ、羨ましくない訳がないのである。物語も全体的にほっこりしていたが、きっと梨穂子の癒し成分が効いていたからだろう。梨穂子は絶対いい香りする(確信)。私もこんな幼なじみが欲しかった。 

いやでも本当に正統派幼なじみポジションって強いっすよね。小さい頃から一緒にいて、しかも好意をずっと抱き続けていて…何気なく接しているのに内心ドキドキしていたり、体型を気にして乙女心発動したり、、、いいぞもっと供給ください。ただね、確かにほっこり系幼なじみとの恋愛なんてこれまでの日常とあまり変わらないのかもしれないが、イチャラブ生活どころか告白シーンすら本編になかった点は若干の不足感を抱いたしまった。二人の関係性を崩したくないと梨穂子が感じているのも理解できるが、とはいえ脳内お花畑な私はイチャラブやバカップルめいたシーンが見たいのである。2期で進展ありますかね?楽しみにしておこう。 

ゲームプレイ前に見た公式サイトでビジュアルが良さげだと思ったため、七咲にどっぷり浸かるまでは梨穂子ルートでのプレイが視野に入っていた。梨穂子との友情関係もいい感じに進めようとして、危うく浮気ルートに入りかけたのは内緒である(「ナカヨシ」を文字通りの意味で解釈していたため。まあ本命の七咲イベを蹴ってまで進めるはずはないので、無事だった)。 

さて梨穂子の体型が弄られるケースがちらほら存在しているらしいが、少しくらいなら質感多めの女の娘も趣深いものである。基本的にスレンダー体系を好みがちな私だが、太ももやお尻が大きい分には全く問題ないというかむしろロリの太ももに挟まれて窒息死したい。てか多分、美味しそうにもの食べてるところ見れば、もう何でもよくなるのだろう。 

 

絢辻詞 

「絢辻さんは裏表のない素敵な人です」この言葉の真意がよくわかった。まあ豹変するだろうなとは薄々感づいていたが。真面目な人物はいろいろ抱え込みやすいと社会人になって頻繁に聞くようになったが、おそらく絢辻さんは真面目な自分をあくまで「演じる」こと、呪詛的なものが書かれているだろうノートによって精神を安定させることで自分を保っていたのかなとか推測してみる。そんな仮面の下の自分を知ってしまった主人公と接しながら迎えた文化祭準備の場では、こうした精神の均衡が崩壊し、級友を罵ったり、かと思えば泣きながら謝ったりと精神の迷走が表に出てしまったのだと考える。何も考えていないアホな人の方が、メンタル面は遥かに強いのかもしれない。 

容姿端麗で真面目な委員長キャラとなると、私の好みとは路線が異なるため特に推すことはないかなあ軽く流す程度に観れるかなあとか考えていたが、そんな浅はかな考えはネクタイを掴まれるシーンですべて洗い流された。何だあのシーンご褒美かよ。そう、女の娘に叱られるのは我々の業界ではご褒美なのである(年下、ロリ、メスガキだと尚更)。絢辻さんがロリ気味だったら非常に危なかっただろう。 

ゲームでは、2段階目で友好的な展開になってナカヨシルートを目指そうとしたが、「二人で出かける」とかいうどう考えてもデートな案件に誘われてしまい、七咲を本命に据える身としてそれはマズいということで泣く泣く断ったのがいい思い出である。 

 

・上崎裡沙編 

アマガミには隠しキャラがいて、恐らく君はこの子好きだよ」と視聴前に言われていた。実際どうだったかって?ハハッ、控えめなボディに可愛い声、そして愛が強い女の娘、好きに決まっているじゃないか。隠し球強すぎんだろこのコンテンツ。 

1話限りの登場だったが、愛の重さが強烈で背筋が凍った。と同時に、ゾクゾクとした興奮も感じた。自分のことが好きな女の娘って可愛いじゃないですか。程々のヤンデレはむしろ加点なんですよ(裡沙ちゃんが程々かと言われると…?)。美柑も素質はあるんじゃないかなと私は思っています。 

さてそんな愛の重い裡沙ちゃんだが、物語はその重さ故に裡沙ちゃんが背負ってしまった罪と向き合っていくものとなっている。愛が強いのは嬉しいが、確かに他の女の娘の好意を蹴落としてまで主人公を守ろうとするのは行き過ぎな部分がある。そんな裡沙ちゃんに対し、あのような返しができる主人公は流石にカッコいいが過ぎると思った。主要ヒロイン達に謝りに行った後で文化祭を回る裡沙ちゃんの笑顔は、アホほど可愛かった。そう、この娘シンプルにアホほど可愛いのである。まあ喋り方が好きじゃない点でやはり七咲超えには至らないが、かなり好みの部類に入る。なんかこの作品、絶妙に人の好みを突くような設定出してくるよね。全然刺さらなくて眼中に入らない女の娘がいないように感じる(全ヒロインにちゃんと焦点を当ててくれることも要因として大きいのかもしれない)。 

 

橘美也 

最終話がまさかの妹ルート。ゲームプレイ時は「どうすりゃ妹を攻略できるのか」と何度も問うていた。やはりママみのある小悪魔ロリが家で出迎えてくれるシチュエーションって良いよね…ってそれ美柑の話やないかーい!!! 

はい。 

髪がボッサリ気味なのも、精神年齢が低いのも好ポイント。何となく気が向いてしまう、見守ってあげたくなってしまう、そんな妹って良いよね。何で私には美少女な妹がいないんでしょうね。 

作中ではタイトル回収を担当してくれた。アマガミ=甘噛みは愛情表現の一種。この作品も、個性豊かなキャラクター達の「愛情表現」が主として描かれているのだ…と知って暫くなるほどBotになってた。余談だが、甘噛みが何のって主人公に飛びつくシーンはどう考えてもバカップルのそれですよねご馳走様でした。 声がデレマスの前川みくっぽかったので、CVは高森奈津美さんかな?とか思ったが、ニャル子さん役の阿澄佳奈さんが正解だった。確かに同系統の声出してましたね。

 

 

 

ゲームプレイ時の思い出話や自分の好みの話で、感想がだいぶ長くなってしまった。5000字以上も文章書いたのは社畜になってから初めてかもしれない。どうやら2期は『前作よりもヒロインたちとより甘く、より深い関係を描きます!(dアニメストア アマガミSS+ plus あらすじ文より引用、赤字は筆者が編集)』とのことなので、果たして自分の生命が保つかが心配である。主に七咲回。 

 

やっと感想文が終わった。これで安心して2期に手を出せる…